「フェアトレード」とは、「公平な貿易」という意味です。グローバルな国際貿易の仕組みは、経済的にも社会的にも弱い立場の開発途上国の人々には、「アンフェア」で貧困を拡大させるものだという問題意識から、南北の経済格差を解消する「オルタナティブなトレード(もう一つの貿易の形)」としてフェアトレード運動がスタートしました。
フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することで、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」を指します。
FLO、WFTO、EFTAの3つの団体は「フェアトレード」を以下のように定義付けしています:
「フェアトレードは、対話、透明性、敬意を基盤とし、より公平な条件下で国際貿易を行うことを目指す貿易パートナーシップである。特に「南」の弱い立場にある生産者や労働者に対し、より良い貿易条件を提供し、かつ彼らの権利を守ることにより、フェアトレードは持続可能な発展に貢献する。フェアトレード団体は(消費者に支持されることによって)、生産者の支援、啓発活動、および従来の国際貿易のルールと慣行を変える運動に積極的に取り組む事を約束する。」
フェアトードには「国際フェアトレード基準」という3つの側面(経済、社会、環境)からの基準があります。
最大の特徴は、生産コストをまかない、かつ経済的・社会的・環境的に持続可能な生産と生活を支える「フェアトレード最低価格」と生産地域の社会発展のための資金「フェアトレード・プレミアム(奨励金)」を生産者に保証している点です。
<経済的基準>
▶フェアトレード最低価格の保証
▶フェアトレード・プレミアムの支払い
▶長期的な安定した取引
▶前払い
<社会的基準>
▶安全な労働環境
▶民主的な運営
▶労働者の人権
▶地域の社会発展プロジェクト
▶児童労働・強制労働の禁止
<環境的基準>
▶農薬・薬品の使用に関する規定
▶土壌・水源の管理
▶環境に優しい農業
▶有機栽培の奨励
▶遺伝子組み換え(GMO)の禁止
フェアトード商品を購入することはエコロジカルな消費行動を選択することにも繋がります!